日帰り手術について
当院では手のしびれや痛み、腱鞘炎、骨折などに対する日帰り手術を行っております。
整形外科領域では医療技術や麻酔技術の進歩により、入院をせずに安全に手術を受けられるケースが増えています。
日帰り手術は身体への負担や入院によるストレスを軽減できるだけでなく、仕事や家事、学校への影響を最小限に抑えられることも大きな特徴です。
当院では患者さん一人ひとりの症状や生活背景を考慮しながら、安心して手術を受けていただけるよう丁寧な診療を心がけています。
対象となる主な疾患
| 末梢神経障害 | 肘部管症候群、手根管症候群 |
|---|---|
| 腱鞘炎 | ばね指、ドケルバン腱鞘炎 |
| 変形性疾患 | ヘバーデン結節、ブシャール結節、母指CM関節症 |
| 外傷 | 橈骨遠位端骨折、手根骨骨折、手指骨折、腱損傷、靱帯損傷、関節拘縮・変形 |
| 腫瘍 | ガングリオン、軟部腫瘍、骨腫瘍 |
| その他 | デュプイトレン拘縮(デュピュイトラン拘縮) |
手術前にメリット・デメリットをご案内
手術は患者さんにとって大きな決断です。
そのため当院では「本当に手術が必要なのか」「手術以外の方法はないのか」も含め、十分にご説明したうえで治療方針を決定しています。
手術には症状改善が期待できるというメリットがある一方で、術後の痛みや腫れ、一定期間の安静が必要になる場合もあります。
また症状や体質によっては改善に時間を要することもあります。
当院では
- 手術を行う目的
- 手術によって期待できる効果
- 手術を行わない場合の経過
- 合併症や再発の可能性
- 術後の生活で注意すること
などを、できるだけわかりやすい言葉でご説明いたします。
「まずは話だけ聞いてみたい」という方もお気軽にご相談ください。
患者さんご本人が十分に納得されたうえで治療を進めることを大切にしています。
術前検査について
安全に手術を行うため、手術前には必要な検査を実施しております。
検査内容は麻酔方法や患者さんの全身状態によって異なります。
局所麻酔の場合
局所麻酔で行う手術では主に血液検査を行い、感染症の有無や全身状態を確認します。
伝達麻酔の場合
伝達麻酔(首やわきで腕の神経を麻酔する方法)の場合には、より安全に手術を行うため
- 血液検査
- 胸部X線検査
- 心電図検査
を行います。
患者さんの持病や服薬内容によっては、追加の検査や主治医への確認をお願いする場合があります。安心して手術を受けていただくために、事前の体調確認を行っています。
検査結果や手術内容を書面にてご説明
術前検査の結果をご説明したうえで、手術内容や当日の流れについて詳しくご案内いたします。
当院では口頭だけでなく書面を用いて説明を行い
- 手術方法
- 麻酔について
- 手術時間の目安
- 術後の注意点
- ご帰宅後の過ごし方
- 通院スケジュール
などをわかりやすくお伝えしています。
また手術当日の食事や服装、持ち物についても事前にご説明いたします。
不安や疑問点が残らないよう、患者さんやご家族からのご質問にも対応しております。
術後の処置・リハビリテーションについて
手術後は傷口の状態確認や処置を継続的に行います。
術後の経過をしっかり確認することで、感染予防や早期回復につなげています。
手術内容によっては指や関節の動きが硬くならないようリハビリテーションが必要になることがあります。
術後のリハビリでは関節の動きや筋力の回復、日常生活への復帰を目的としてサポートを行います。
患者さんが安心して日常生活へ戻れるよう、術後も継続してフォローいたします。
骨折などの外傷にも対応
当院では骨折や腱損傷などの外傷に対する手術にも可能な限り対応しております。
外傷手術は緊急性が高い場合もあるため、事前に医療機関様や患者さんご本人よりお電話にてご相談をお願いしております。
手術枠や対応可能な内容を確認のうえ、できる限り迅速に対応いたします。
なお症状や外傷の程度によっては、高次医療機関での入院治療をご案内する場合があります。
患者さんにとって最適な治療をご提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
日帰り手術の流れ
- 1.外来診察・検査
- 診察や画像検査を行い、症状の原因を詳しく確認します。
治療方法についてご説明し、保存療法・手術療法を含めて最適な治療方針をご提案します。 - 2.術前検査
- 手術が必要な場合は手術のメリット・デメリット、術後経過について詳しくご説明し、納得いただいたうえで手術日を決定します。
- 3.手術説明・日程調整
- 当院で手術が可能な場合は、書面を用いて手術内容、術後の注意点などについてご説明します。
- 4.手術当日
- 体調確認後、局所麻酔または伝達麻酔で手術を行います。
術後は院内で一定時間安静にしていただき、状態を確認したうえでご帰宅となります。 - 5.術後診察・リハビリテーション
- 術後は定期的に診察を行い、傷の状態や回復状況を確認します。
症状や手術内容によっては、早期回復や機能改善のためリハビリテーションを行う場合があります。
手術費用(3割負担の場合)
| カテゴリ | 病名 | 術式 | 手術費用(円) |
|---|---|---|---|
| 末梢神経障害 | 肘部管症候群 | 神経移行術 | 73,000 |
| 手根管症候群 | 手根管開放手術(腱移行術を含む) | 15,000 | |
| 母指対立再建術 | 73,000 | ||
| 腱鞘炎 | ばね指 | 腱鞘切開術 | 8,000 |
| ドケルバン腱鞘炎 | 腱鞘切開術 | 8,000 | |
| 変形性疾患 | ヘバーデン結節 | 関節固定術 | 48,000 |
| 粘液嚢腫(関節滑膜切除術) | 28,000 | ||
| ブシャール結節 | 人工関節置換術 | 108,000 | |
| 母指CM関節症 | 関節形成術 | 112,000 | |
| 外傷 | 橈骨遠位端骨折 | 骨折観血的手術 | 97,000 |
| 手根骨骨折 | 骨折観血的手術 | 40,000~120,000 | |
| 手指骨折 | 骨折観血的手術、経皮的鋼線刺入固定術、創外固定 | 10,000~40,000 | |
| 骨内異物除去術 | 12,000~18,000 | ||
| 腱損傷 | 腱縫合術、腱移行術、腱移植術 | 42,000~60,000 | |
| 靱帯損傷 | 靱帯断裂縫合術、靱帯断裂形成術 | 24,000~50,000 | |
| 関節拘縮・変形 | 関節授動術 | 33,000~87,000 | |
| 腫瘍 | ガングリオン | ガングリオン摘出術 | 11,000 |
| 軟部腫瘍 | 軟部腫瘍摘出術 | 15,000~30,000 | |
| 骨腫瘍 | 骨腫瘍摘出術 | 15,000 | |
| その他 | デュプイトレン拘縮 | デュプイトレン拘縮手術(1指) | 33,000 |
| デュプイトレン拘縮手術(2~3指) | 70,000 | ||
| デュプイトレン拘縮手術(4指以上) | 100,000 |
手術実績
| カテゴリ | 病名 | 術式 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 末梢神経障害 | 肘部管症候群 | 神経移行術 | 2 | 0 | 3 | 4 |
| 手根管症候群 | 手根管開放手術(母指対立再建術を含む) | 6 | 10 | 12 | 20 | |
| 腱鞘炎 | ばね指 | 腱鞘切開術 | 3 | 16 | 38 | 43 |
| ドケルバン腱鞘炎 | 腱鞘切開術 | 0 | 3 | 1 | 5 | |
| 変形性疾患 | ヘバーデン結節 | 関節固定術 | 0 | 3 | 1 | 4 |
| 粘液嚢腫(関節滑膜切除術) | 2 | 6 | 6 | 10 | ||
| ブシャール結節 | 人工関節置換術 | 0 | 0 | 0 | 2 | |
| 母指CM関節症 | 関節形成術 | 1 | 3 | 1 | 0 | |
| 外傷 | 橈骨遠位端骨折 | 骨折観血的手術 | 0 | 5 | 2 | 6 |
| 手根骨骨折 | 骨折観血的手術 | 0 | 3 | 1 | 1 | |
| 手指骨折 | 骨折観血的手術、経皮的鋼線刺入固定術、創外固定 | 4 | 9 | 13 | 13 | |
| 骨内異物除去術 | 0 | 2 | 5 | 1 | ||
| 腱損傷 | 腱縫合術、腱移行術、腱移植術 | 0 | 7 | 12 | 4 | |
| 靱帯損傷 | 靱帯縫合術 | 0 | 3 | 2 | 0 | |
| 関節拘縮・変形 | 関節授動術 | 0 | 2 | 0 | 0 | |
| 腫瘍 | ガングリオン | ガングリオン摘出術 | 3 | 10 | 17 | 12 |
| 軟部腫瘍 | 軟部腫瘍摘出術 | 2 | 5 | 7 | 5 | |
| 骨腫瘍 | 骨腫瘍摘出術 | 0 | 1 | 0 | 0 | |
| その他 | デュプイトレン拘縮 | デュプイトレン拘縮手術 | 0 | 1 | 0 | 4 |
| 創傷処理、皮膚切開など | 0 | 6 | 9 | 6 | ||
| 年間手術件数 | 23 | 95 | 130 | 140 | ||
